
2008年6月14日更新

競技用自転車について運刻斎は一家言を持っています。若かりしころ自転車に熱中しました、自転車競技は木製(いまは木製は珍しい??)の室内サーキットを走るトラックレースと公道を
走るロードレースに分類されます。運刻斎が若い頃から興味をもっているのは公道の長距離を走るロードレースです。1992年にドイツに赴任して最初のロードレース観戦は有名なツール・ド・フランス
のファイナルでした。当時住んでいたドイツのシュトットガルトから電車で国境のキールを経由してパリまで5時間ちょっと、シャンゼリゼに近い三ツ星ホテル「ワーヴィック」に泊まって最終日
、その年は7月31日でした、を待ちます。最終日は良い席を確保するため朝早くから歩道の最前面に座り込んでお昼前後のファイナリスト達の通過を待ちます。
ツール・ド・フランスのファイナルはシャンゼリゼ通りを走り抜けます。シャンゼリゼ・クレマンソーから凱旋門まではかなりの急坂です。レーサーたちはその急坂を
ジャー!!というタイヤ音とグリスの臭いを残して一瞬のうちに通り過ぎて行きます。レーサーたちが走り抜けるまで炎天の中を約1時間30分待つのですが、スポンサーのミシュランの宣伝カーが通りぬけて
トップ集団がくるまでなんと30分以上、待ちくたびれて熱中症でくたくたになった頃に先頭集団が通り抜けます。最終日はどちらかというと競技ではなくセレモニーで市内をスター選手が通るのを眺めるのですが、
レースを見たあとはもう完璧な脱水症状!!走ってもいないのに完全に参ってしまいます。
即座にキャフェに飛び込んでフランスの地ビール「クローネンブルグ1664」を注文します。そして2時間あまりの間に5本以上の「クローネンブルグ1664」をあけて一息つきます。
ツール・ド・フランスに関する薀蓄はさておいて、5月の終わりに23年ぶりに自転車を買い換えました。買ったのはイタリア製のジオスです。まずは以下の写真でゆっくりご高覧下さい。

我家の前でポーズをとる運刻斎です、自転車のフレームは体型に合わせて注文します、運刻斎は短足・肥満体ですからなかなか体型にあうフレームがありません。

アメリカやイギリスの自転車は短足の運刻斎にはフィットしません。480mmというステム長はイタリア製でなければだめなのです。アメリカ製は520mmが標準ですから短足では地面に足が届きません。

ペダルと靴を固定するトゥークリップとストラップです。ペダルと靴のジョイント結合が主流となった近年ではあまり使う人がいませんが確実にペダルを引き上げるには最も安くて確実な方法です。

ジオスとシマノが競っています、シマノは日本が誇る世界的ブランドです、高級車から普及品まで自転車部品のトップメーカーです。
貴方のママチャリにもシマノの部品が付いていますよ!たとえ台湾製の格安モデルでもシマノの部品が使われてる可能性は大きいです。
フォーク部分に「アルフレート・ジオス」のサインがあります。ブレーキは日本のトップメーカ(いやいや世界でもトップの)シマノ製です。
タイヤはイタリア製のケンダのWOタイヤを履いています。その昔ロードレーサーのタイヤはチューブラーという繊維の外装と外装と一体になった
ゴムのチューブがある断面が円形の軽量なタイヤが主流でした。トラックレースでは今でもチューブラーを使っていますが、1980年代
後半にフランスのミシュラン社がレース用のWOタイヤを開発しました、WOタイヤ(=Wired on)はママチャリと同じで、ゴム製のタイヤの中にチューブが入っています。
ロードレースは耐久性の面から徐々にWOに移行しています、乗り心地の点ではチューブラーよりはWOのほうがはるかに快適です。
前面に飾られたGios社のエンブレムです、ヨーロッパの香りがします、日本のロードレーサはイタリアの規格に準じているものが多いのです。自転車の規格は英国、フランス、イタリア
とお国柄によって少しずつ異なります。注意しないと部品の互換性がない場合もあります。
変速機はシマノのSoraという最新型が搭載されています、フロントとリヤのブレーキ・ハンドルをを左右に動かしてシフトします、ただしシフトダウンはブレーキ・ハンドル横の小さなつまみで操作します。
これはスプロケットと云います、後輪に連動するギヤーで8段です。ペダル側に2枚の歯車があるのでギヤの組み合わせで16段変速になります。
フレームの色はブルーで装飾は赤・白・緑のイタリア国旗をモティーフにしたデザインです。
Giosのロゴがいたるところについています、でもおしゃれな感じを損なうほどではありませんね。
ロードレーサーにはスタンドは付属していません。立てかけてあるスタンドはディスプレー用で走行時には取り外します。
サドルにヘッドギヤ(ヘルメット)を乗せました、ヘルメットはカナダのベル社製です、色はブルーで統一しました。
サドルの下につける小物入れです、フランスのゼファール社製です。

|